やまと(倭)は国のまほろばBlog

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日本企業再生の鍵:個々人のやる気を上げるグループ経営のすすめ

昨今、日産自動車神戸製鋼といった日本を代表する大企業で品質問題が発生し、連日日本の産業は大丈夫かといった報道がなされています。
日産自動車神戸製鋼も収益至上主義の下、合理化と称する人員削減を行ったことがその一因となっているのは間違いがありませんが、では今後どうやってこういった事故が起きないようにしてゆくべきか。

 その答えの一つが、個々人のやる気を基本にしたグループ経営という仕組みにあると思います。

1980年代位までは日本の企業において小集団活動、QCサークルといった現場での活動が盛んで、現場で作業をしている人の意見や改善と言うものが重要視されていましたが、今は見る影もありません。

そんな中アメリカでは、個々人を中心としてどうやったら企業の効率化上がるのかといった事につき研究してきています。
1. モチベーションとはどういったものなのか?

  現代のモチベーションはバージョン3というものに達しており、人間は外部的な報酬と言うより活動そのものから生じる満足感に結びいている(勿論基本的な報酬がベースにあってのことですが)。そういったモチベーションを上げるには内発的な動機づけが大切でそれには、自律性、熟達、目的といった要素がある。といった様に様々な事例を集約し、分析、応用されててきています。下記の参考文献も随分前のものとなってしまいました。
参考文献:モチベーション3.0 ダニエル ピンク 講談社α文庫

又企業の中で収益、収益と数字ばかり言う事がかえって収益を低下させる要因となるといった分析もなされています。

ノーベル経済学賞受賞者を12人輩出しているロンドンスクール・オブ・エコノミクスの学者が、2009年、51社の成果主義の給与体系を分析した。その結果、「経済的なインセンティブは・・・全体的な成績に悪影響を与えるおそれがある」という結論に達した。-モチベーション3.0 87p-

2.高イノベーション、高収益会社の特徴は
・組織の階層をなくし、小規模・自己完結型チーム(3から4名)で独立採算的かつ全員参加で業務を遂行する
イノベーションにかける時間を充てる。
 といったもので、小規模チームでの推進はGoogle、W.L.ゴアといった会社や日本では京セラがアメーバ経営ということで取り入れています。又イノベーションアップの為に時間を充てるということもGoogle、W.Lゴアが取り入れているとされています
参考文献:経営の未来 ゲイリー・ハメル 日本経済新聞社

これらは何を示唆するかというと、企業活動の中では収益、効果といった定量的に把握
できるものが全てではなく(当たり前だが)、個々人のやる気をどう考え、維持してゆくのかという事を再度日本では見直さなければならないという事でしょう。
又一時アメリカから散々に言われた日本式経営スタイルといったものが、アメリカでは研究され、ちゃっかり実践されている。あの当時はもう古いという事で捨て去ってしまった事に真実があったということになります。

単なる数値や戦略とかいった事だけでは事業というものは進まない。人というものの存在と活用についてもう一度振り返って考える必要があります。

現代の日本企業の中の人事・総務部門では、組織に関する考え方を披瀝するということもないしモチベーションを上げる為の理論につき考え実践したということもトンと聞かない。未だにマズローの云々とかいった話を聞いたりする程度で、こういった分野での研究、実践に関してはアメリカに数十年遅れているのではないか?

ただひたすら合理化という名の下の人員削減ばかり進めていては品質・安全といった効率では図りえない部分での事故が継続して行くだけとなります。
日本的と言われた経営方式までもアメリカから学ぶ。そんな時期なのかもしれません。

これもまた大いなる皮肉というべきものでしょうね。

経営の未来

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