やまと(倭)は国のまほろばBlog

美しい国日本を守るため歴史、経済、政治面から社会についての思想的考察を行います

家電産業に見る国内産業のもう一つの生きる道

JEMA(日本電機工業会)の発表によると、16年度国内白物家電市場規模は、対前年103%で高付加価値商品(プレミアム商品)の拡大により、各社共業績も好調な模様です。(シャープ、東芝のように白物家電事業そのものの原因ではなく台湾、中国系の会社に買収されたケースもありますが)

携帯電話、表示ディスプレィ等いわゆるAV系の商品、デバイス市場が国内中心から全世界的な規模のものとなり、エクスペリエンス法則という規模の経済の法則が働くと共に巨額の開発費を複数の商品に分散する事の難しさでこれらを扱う国内メーカーがどんどん撤退、事業縮小しているのとは間逆の方向です。

グローバルに拡大することが正しい、日本経済はパイが限られているのだから、グローバル的な事業を志向しなければならないんだ。という意味で国内白物家電は、いわばガラパゴス的に扱われていましたが、ここにきてその存在感を高めています。

これは一体どういうことなのでしょうか?
日本を支える事業のあり方として、考えてみたいと思います。

まず今まで述べてきたAV系商品に見られた、コストエクスペリエンス法則ですが、白物家電は、例えば洗濯機なども全自動洗濯機から洗濯乾燥機といった新しいモデルにどんどん切り替わってきつつ、重要な機構部品などは、ずっと数十年技術とコストを磨いてきています。そもそも国内だけでも累積生産量が非常に大きい。

これに対応するだけのものは、なかなか難しい。という事と
白物家電そのものが機構部含めたハードと日本独自の細かなソフトの組み合わせからなっており、特に機構部関係の技術、モーターであったり、クラッチ等の部品の開発、生産技術に海外メーカーが対応するのは難しいことにあるのだと思います。

例えば店頭を見てみても、洗濯乾燥機などは、12kg容量で最も高い物が30万を超え、洗濯してもシワが余りつかない機能を搭載しているとか、掃除機も、吸い込み仕事率競争からコードレス、ロボット掃除機に高付加価値化し、価格も15、6万する。
炊飯ジャーに至っては、土鍋炊きとか備長炭かまど羽釜とか炊き方にこだわったものが14万程度の価格です(全て実売、消費税込)

まさか炊飯ジャーにおいて、かまどで炊いたときと同じような出来栄えを目指す。その為に釜の形状等を研究したり、始めチョロチョロ、中パッパみたいなソフトを必死になって考え、作成、搭載するなど海外メーカーでは考えもつかないでしょう。

この事は大きな方向性を示唆してくれています。
・重要部品としてのハードでの開発、製造技術を守り(車で言えばエンジン)、ソフトと組み合せ差別化を維持してゆく(日本人の得意なところ)
・市場規模を国内中心(内需)とし、むやみに海外にうって出ない。

 ということです。いい意味で脱グローバリズムということが必要です。
勿論100%海外に出ないということではなく、白物家電のように国内+東南アジア中心というように、あくまでも自分たちの強みを生かしたマーケットサイズを意識して進まなければならないのではないでしょうか。

昨日の強い電子部品の成功ポイントと合わせ、集約すると下図のような物が日本の産業の生きる道のポイントと思います。

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こういった事をよくよく考え、行動してゆく必要があるでしょう。

 

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