やまと(倭)は国のまほろばBlog

美しい国日本を守るため歴史、経済、政治面から社会についての思想的考察を行います

新型iPhoneに見る日本の産業の明暗と対策

現在米アップルが発表した「iPhoneX(テン)」など新iPhoneが話題を集めています。

日経の記事に記載がありましたが、iPhoneの主な部品のメーカーは下図の様になっており、ディスプレイを液晶から有機ELに切り替えた為、韓国サムスン電子がそれを独占的に供給し、ジャパンディスプレィが出荷してきた液晶パネルの出荷枚数が17年には前年比で3割も減少するとのこと。

ジャパンディスプレイ(JDI)に関しては、今までも何度か報道されていますが、業績がおもわしくなく、金融界からの支援含め非常に厳しい状況です。

そもそもJDI自体が日立、松下、ソニー傘下にあった工場の集まりであると共に、こういった大型の投資の継続が必要な事業においては、規模の経済を理解した販売戦略、又投資を回収できる複数の製品群を持つ。ということが大切だと以前も述べました。その両方とも充足できず、アップルに新有機ELを売り込み、なんとかしようという位しか現状手はありません。そういった意味では一時デジタル家電で隆盛を誇った日本のディスプレィ事業もどんどん縮小せざるを得ないと思います。

ある意味設備を入れてしまえば、あとは規模の経済に沿った戦略を推進すればいいだけの事業は今後日本では生き残ってゆけないでしょう。

一方、新iPhoneに搭載される部品の中で、イメージセンサー、通信モジュールといった電子部品は日本のメーカーが主流の状況が続きます。ディスプレィ含めiPhoneの部品構成の30%を日本の部品が占めているということですから、まだ捨てたものでもありません(下記日経記事から)。

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これらは元々国内のメーカーにコスト、技術含めた蓄積技術があるという事で、対象事業そのものがグローバルではあるものの、他社が入り込めないような形を維持しています。例えばイメージセンサーなどは、ソニーが世界シェアの4割を占めています。このセンサーは人間、自然を撮影する為の撮像素子と呼ばれ1000万をこえる画像素子の一つ一つで、光を電気に変換し、増幅し、電気信号を読み出すなどDRAMといった半導体とは構造が全く違い、複雑で技術開発が難しく、蓄積が必要であるということと、構造が複雑な為、それを製造する装置もソニーが自社で作成しており、ノウハウが外に出ない。というのがポイントです。

いい意味で、ここが日本の産業が生き残る鍵の一つでしょう。部品として事業を進めるなら、そこには他社がまねできない技術、製造のノウハウがあり、それを継続してゆくその中でグローバルに販売し、ちゃんと利益も上げてゆく。それを見極め、進めてゆく事がこれから益々大切です。