やまと(倭)は国のまほろばBlog

美しい国日本を守るため歴史、経済、政治面から社会についての思想的考察を行います

グローバリズムが招く会社の不安定化

1990年代から始まった日本におけるグロバーリズムへの対応ですが、そもそもこれは会社の中でのビジネスパーソンの立場を弱め、会社自体を弱体化してゆく効果?があります。

グローバリズムは人、物、金を自由に動かすことで皆が幸せになるというイデオロギーですが、企業にとっては労働コストを低い所へシフトしてゆくわけですから、自ずと賃金が上昇しない、デフレ状況を招きます。

日本国内でも、経団連の肝いりで非正規雇用が正当化され実質賃金も2004年以来ずっと下がりっぱなしの状況です。2004年を100とすると2016年は91となります。又非正規雇用比率は、1989年19.1%でしたが、2016年度には37.5%と大きく拡大しています(総務省労働力調査より)。

加えて会社の中では、アメリカ的経営方式があまり前となり、業績という数値のみの議論の中で毎年リストラが行われ、成果報酬という名目で、業績が上がった分は労働配分率を向上させ年収がアップしてゆくという構図でもなくなっています。

こういった状況の中、企業のトップがいくら一生懸命にやろう、一緒に頑張ろうと言ってみた所で全く説得力がありませんし、ビジネスパーソン側にも会社に対する忠誠心が無くなっています。最近若い課長職のメンバーが転職するというので話をしましたが、会社の都合?今までやってきた事業もろとも関連会社に移され、年収も下がり、社内での序列?下がる。これでは将来的にも元気が出ません。と言っていましたし、上長から酒を飲ましてもらったり、励ましてもらったりして来たものの、やはり上記の条件が下がるといった話に対する対応策にはなりません。と明確に答えました。 

まぁ実に至極当然の事でしょう。

組織というものは不確実性に対する準備であり、防波堤でもある。組織における人間活動が道徳によって支えられている。と喝破したのは西部邁氏ですが

 

同質性をもった集団だからこそ一体化が出来るのであり、それが無い組織は常に不安定化の中で不確実性と戦ってゆかねばなりません。

1980年代までは、確かに工場で作業する一人ひとりが会社に対するプライドと誇りをもち、業績が悪くなった時でも、会社の為に何をしようか。と議論しあうことが日常的にありました。こういった風土が全て壊れ、ビジネスパーソンは会社の中でアトム化し、モチベーションが上がらず、ひいては会社の不安定化。大きな判断ミスをするとか。につながってきています。

モチベーションの向上に関するアメリカでの事例、研究を読むと、会社の中で数値のみを求める企業は効果が出ない。とか、個々人のモチベーションを高めつつ、会社全体の活性化を図るためには、4、5名程度の自己実現的Grを構成させ、権限を与える。という組織編成に対する真摯な研究と実践がなされています。

あのGoogleでもこういった取り組みをしているということであり、これらは1980年代の日本の小集団活動に非常に類似しています(小集団活動自体、現場の作業を対象としたものに留まった為すたれてしまいましたが)。今まで我々はアメリカが言ってきた事が正しいと思い込み、それを真面目に実現してきました。が、そのアメリカが組織の研究モチベーションの研究を行うと、昔の日本の小集団的な活動を重視している。もっと見習い、導入してゆくべきでしょう。

グローバリズムへの対応は一企業、一業種だけでは全て対応できませんが、政府含め大きな方針を立て、少しでも実現してゆく動きも進めてゆかなければなりません。

安倍政権では非正規雇用正規雇用化推進、賃金の向上等財界に依頼し、進めていますがこれは正しい事であり、こういった事をもっと進めてゆくことが必要ですし、何より個々人が、最近おかしいんじゃない?こういった状況は。と声を上げてゆかなければなりません。

 

アメリカでの組織、モチベーション研究に関しては、下記参考下さい。

モチベーション3.0 ダニエル・ピンク

最強組織の法則  ピーター・センゲ